BlockChainJam2019に参加してきました!
どうも、ぺろりんです。
2019/11/17に開催されたBlockChainJam2019に参加してきました!

前回は開催後に気づいたため悔しい思いをして、1年くらい運営さんのTwitterを張って楽しみにしていたイベントにようやく参加できましたw
普段の仕事は全くこの業界に関わっていなかったり都合がつかなかったりで、ブロックチェーン特化のイベントは初参加でした。
デイリーで記事紹介しながらユルい勉強をしているおかげで、素人ですがこのレベルならだいたい理解できる感じでした。
知らなかったことをたくさん知れてかなり有意義でした!
しかも、ボランティアスタッフを申し込んでお手伝いしたらチケットが無料になった\(^ω^)/
スタッフTシャツもいただいて、個人的にはかなりお得感がありましたw

全体の感想についてはだいたいこんな感じですが、内容についてもう少し踏み込んでレビューしてみます!
全部やると書くのも読むのも大変なので、特に印象に残った以下3つのプレゼンをご紹介します。(どれもちょっと変わり種感あるやつw)
(1)クリプトと従来の会計との交差点~クリプト会計最前線~(木村 兼作 氏)
(2)ブロックチェーンが変える、信用ポイントベースの社会について(藤本 真衣 氏)
(3)Al+ Stack & Emeth分散型個人情報ネットワークと分散コンピューティング(西村 祥一 氏)
CryotGainの木村氏による、会計・ファイナンスに関する講演です。

このプレゼンの中で出てきた「Stock to Flow」、「Sharpe Ratio」という概念がすごく面白かったです。
それぞれどんな内容かを以下で概説します。(詳しくはぜひ参考URLをたどってみてください)
これはビットコインの価格評価モデルで、これまでの価格をうまく説明できていることで話題になっているそうです。
PlanBという匿名の人物がMEDIUMに投稿した記事から始まった考察で、「希少性」に着目して価格との相関を調べます。
この考察では「希少性(SF)」を「一年間の新規供給量(Flow)に対する現在の備蓄量(Stock)」と考え、以下のように定義します。
SF = stock / flow
SFとこれまでのビットコイン市場価格を対数グラフにプロットしてみると、非常によく直線に乗ります。
このことを用いるとビットコインの予想価格は以下のようになるそうです。
BTC価格 = 0.4×(SF^3)

ちなみに、こちらでビットコイン価格の理論値と実測値のライブチャートを見ることができます。
これが今後も価格をうまく予言できる保証はありませんが、少なくともこれまでの価格をうまく表していることは事実で、このことから「Stock to Flow」モデルが話題になっているということでした。
変動の激しいビットコイン価格をここまで綺麗に説明している点で、非常に興味深いモデルだと思います。
こちらは「リスクに見合ったリターンを出せているのか?」を示す指標です。(Sharpeは人の名前)
Sharpe Ratioは以下のように求められます。
Sharpe Ratio = (リターン - 無リスク資産のリターン)/(リスク)

ここでいう「リスク」は「リターンの標準偏差(変動度合い)」を指します。
「変動が大きい」「不確実である」ことをリスクと捉えます。
Sharpe Ratioは「リスク1単位あたり、リスクを含む資産によるリターンをどれだけ得られたか?」ということですね。
これを木村氏のプレゼンでは日経平均、S&P500、BTCについて、1年、5年、10年分の価格情報でそれぞれのSharpe Ratioを計算して比較していました。
この考察では、いずれの期間でもビットコインのパフォーマンスが一番良かったという結論でした。
CryptoGainによるPortfolio Analyzerというツールを使うと、自分のポートフォリオのSharpe Ratioを計算できるそうです。
暗号資産ではない「普通の」資産とビットコインを(ビットコイン用に作ったわけではない)「既知の」指標で比べて、ビットコインのパフォーマンスが一番良いという点が面白かったです。
(参考)
・Modeling Bitcoin's Value with Scarcity(MEDIUM)
・希少性に基づいたビットコイン価値のモデル化(MEDIUM:Modeling Bitcoin's Value with Scarcityの日本語訳)
・話題のビットコインの価格モデル、ストック対フローモデルの紹介(木村公認会計士事務所)
・Assessing cryptocurrency with Yale economist Aleh Tsyvinski (Yell News)
・仮想通貨のSharpe Ratioは株式より高い、イェール大経済学教授が算出(bitbank)
・投資の収益性を評価する指標 – シャープ・レシオの紹介(木村公認会計士事務所)
・シャープレシオとは(myINDEX)
・シャープレシオのわかりやすい説明、計算方法や目安の数値のまとめ(1億人の投資術)
・シャープレシオ(効率係数)(大和投資信託)
「ミスビットコイン」こと藤本氏による、お金ではなく「信用ポイント」によって社会が回る世界のお話です。

失礼ながら、「ミスビットコイン」という「怪しげな肩書きを名乗っておられる方」という認識だったので、怪しげな方なのかな?と誤解していましたw
お話を聴いてみるとめっちゃマトモな(笑)方で、むしろ色々と空気も読めるわ話される内容も面白いわで個人的に藤本氏の株が爆上がりでしたw
この世界観の肝は、「行いや信用で利用権を買う」というところです。(この世界ではこのことを「買う」とは言わないかも知れません)
「お金」は登場せず、要するに「良いことをする人が得をする」設計の社会です。
ブロックチェーンによりこういう世界観が実現する可能性があり得るという指摘で、ただし、以下の3点に注意が必要であると言及しておられました。
・Centralizasion v.s. Decentralization → 誰かに利益が集中しない設計の必要性。
・Majority Fever v.s. Intelligence → 多数決で間違う可能性の考慮。
・re-Challengeable → ダメになってもやり直せる設計の必要性。
この「信用ポイント」という世界観で、時雨沢恵一によるライトノベル作品『キノの旅』に出てくる「徳ポイント【リンク先ネタバレ注意!!】」の話を思い出しました。
『キノの旅』にある話としては「一定以上良いことをしたら何をしても良い」ような設計になっていたのが不味いんだと思いますが、「何ができるか?」という設計は慎重に行われるべきです。
他にはアニメ作品『PSYCHO-PASS サイコパス』ではAIの判断により「犯罪分子(=良くない行いをしそうな人)」が社会的に排除される世界観で物語が展開します。
「re-Challengeable」につながるのだと思いますが、何らかの社会的判断により(特に当人が理不尽と思える方法で)「信用ポイントを失った人」に挽回のチャンスがなければ、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)開設者ひろゆき氏がいう「無敵の人」の発生を助長しかねません。(この考えに引きずられ過ぎるのも注意が必要という指摘もあります)
こういった観点も含め、現実世界へ実装はインセンティブ設計にかなり注意を払う必要があるかと思います。
個人的な考えだと、「お金が不要な世界観」は技術が一定水準を超える必要があると思います。
「人間が(健康で文化的に)生きるために必要なことはすべて機械だけでできる」という技術水準が必要だと考えます。
ソビエトが失敗した点もここにあって、まずは「民衆の働くモチベーションに左右されず社会が成り立つ」世界が必要だと思っています。
戦争を減らすにはさらなる技術水準が必要で、それは「各人が望むものが常に手に入る」リソース分配が成り立つ技術水準です。
こうなって初めて戦争がなくなる世界観が見えてくると思います。
ただしここでも注意が必要で、一定の確率で「すべてを手に入れたい」タイプの人が居て、彼らにとってはこの技術水準ですら満たされません。
これらを踏まえると、我々は技術の進歩に注力する必要性を感じます。
しかも必要な技術水準に達するためには、落合陽一氏がいう「ソフトウェア」の発想で、「機械を作る機械」のようにどんどんメタな構造で機械化される必要があると考えています。
(参考)
・ミスビットコインの仮想通貨との出会い(あたらしい経済)
・民主主義の利点、または多数決の恐怖 (note)
・川崎19人殺傷事件「無敵の人がやった」という物語にひそむ危険性(現代ビジネス)
・コンピュータで人間も制御できる!? “現代の魔法使い”落合陽一さんが見据える未来とは(LiFeneT JOURNAL online)
・落合陽一×中谷一郎「どれだけロボットが進化しても、人間は雑用から解放されることはない」(BEST T!MES)
株式会社オルツCTO西村氏による、「自分の代わりに仕事をしてくれるAI」を作る話です。

紹介されたのは、自分の情報をAIに覚えさせることで「自分のコピー」を作ってやろうというプロジェクトです。
しかも、「全人類分のAIクローンを作る」というかなり野心的な内容でした。
会場では到達点をイメージした世界の動画が流されたのですが、これがかなり未来的でワクワクする内容でした。
技術的にもかなり面白くて、ブロックチェーンはStackという仕組みの中で(私の理解が正しければ)「記憶の真正性管理」みたいな使われ方をするようでした。
このブロックチェーンに刻まれたデータを読み取るための秘密鍵を「自分の子孫に受け継ぐ」という発想がまたSFっぽくて好みでしたw
ここで語られた未来像としては、キアヌ・リーヴス主演の映画『マトリックス』やスタジオリッカのアニメ作品『イヴの時間』を思い出しましたw
『マトリックス』という意味ではこの映画にある「ディストピア感」、『イヴの時間』という意味では「ロボット倫理」的な観点で議論の余地がありそうだなぁと思いました。
個人的には後者がより面白いと思っていて、記憶を植え付けられまくった結果「AIは自我を持つのか?」といったあたりにとても興味があります。
自我が発生するためには記憶以外に何らかの機構が必要な可能性もありますが、蓄積された記憶をベースに「機械的」判断をされた結果は、それは果たして「自我と区別がつくのか?」も疑問です。
(参考)
・全人類の「デジタルクローン化」を目指す、オルツの最新技術(ASCII STARTUP)
2019/11/17に開催されたBlockChainJam2019に参加したので、レビューをしてみました。
ひと言でいうと面白かったです(小並感)
門外漢の私としては、これまで得られていなかった知識をかなり得ることができて満足です。
来年も(あれば)ぜひ参加したいです!
ちなみに当日はハッカソンの発表やPR TIMESをライブ投稿するパフォーマンスなんかもあって、こういうのもまた面白かったです。

講演の内容はにわタコさんにより書き起こしされているので、気になる方にはこちらをオススメします!
鬼のようなスピードで仕上げておられて驚愕でしたw
そんなわけで、運営の皆さん良いイベントを開いてくださってどうもありがとうございました\(^o^)/
次回も期待しています!
2019/11/17に開催されたBlockChainJam2019に参加してきました!

前回は開催後に気づいたため悔しい思いをして、1年くらい運営さんのTwitterを張って楽しみにしていたイベントにようやく参加できましたw
普段の仕事は全くこの業界に関わっていなかったり都合がつかなかったりで、ブロックチェーン特化のイベントは初参加でした。
デイリーで記事紹介しながらユルい勉強をしているおかげで、素人ですがこのレベルならだいたい理解できる感じでした。
知らなかったことをたくさん知れてかなり有意義でした!
しかも、ボランティアスタッフを申し込んでお手伝いしたらチケットが無料になった\(^ω^)/
スタッフTシャツもいただいて、個人的にはかなりお得感がありましたw

全体の感想についてはだいたいこんな感じですが、内容についてもう少し踏み込んでレビューしてみます!
全部やると書くのも読むのも大変なので、特に印象に残った以下3つのプレゼンをご紹介します。(どれもちょっと変わり種感あるやつw)
(1)クリプトと従来の会計との交差点~クリプト会計最前線~(木村 兼作 氏)
(2)ブロックチェーンが変える、信用ポイントベースの社会について(藤本 真衣 氏)
(3)Al+ Stack & Emeth分散型個人情報ネットワークと分散コンピューティング(西村 祥一 氏)
(1)クリプトと従来の会計との交差点~クリプト会計最前線~(木村 兼作 氏)
CryotGainの木村氏による、会計・ファイナンスに関する講演です。

このプレゼンの中で出てきた「Stock to Flow」、「Sharpe Ratio」という概念がすごく面白かったです。
それぞれどんな内容かを以下で概説します。(詳しくはぜひ参考URLをたどってみてください)
Stock to Flow
これはビットコインの価格評価モデルで、これまでの価格をうまく説明できていることで話題になっているそうです。
PlanBという匿名の人物がMEDIUMに投稿した記事から始まった考察で、「希少性」に着目して価格との相関を調べます。
この考察では「希少性(SF)」を「一年間の新規供給量(Flow)に対する現在の備蓄量(Stock)」と考え、以下のように定義します。
SF = stock / flow
SFとこれまでのビットコイン市場価格を対数グラフにプロットしてみると、非常によく直線に乗ります。
このことを用いるとビットコインの予想価格は以下のようになるそうです。
BTC価格 = 0.4×(SF^3)

ちなみに、こちらでビットコイン価格の理論値と実測値のライブチャートを見ることができます。
これが今後も価格をうまく予言できる保証はありませんが、少なくともこれまでの価格をうまく表していることは事実で、このことから「Stock to Flow」モデルが話題になっているということでした。
変動の激しいビットコイン価格をここまで綺麗に説明している点で、非常に興味深いモデルだと思います。
Sharpe Ratio
こちらは「リスクに見合ったリターンを出せているのか?」を示す指標です。(Sharpeは人の名前)
Sharpe Ratioは以下のように求められます。
Sharpe Ratio = (リターン - 無リスク資産のリターン)/(リスク)

ここでいう「リスク」は「リターンの標準偏差(変動度合い)」を指します。
「変動が大きい」「不確実である」ことをリスクと捉えます。
Sharpe Ratioは「リスク1単位あたり、リスクを含む資産によるリターンをどれだけ得られたか?」ということですね。
これを木村氏のプレゼンでは日経平均、S&P500、BTCについて、1年、5年、10年分の価格情報でそれぞれのSharpe Ratioを計算して比較していました。
この考察では、いずれの期間でもビットコインのパフォーマンスが一番良かったという結論でした。
CryptoGainによるPortfolio Analyzerというツールを使うと、自分のポートフォリオのSharpe Ratioを計算できるそうです。
暗号資産ではない「普通の」資産とビットコインを(ビットコイン用に作ったわけではない)「既知の」指標で比べて、ビットコインのパフォーマンスが一番良いという点が面白かったです。
(参考)
・Modeling Bitcoin's Value with Scarcity(MEDIUM)
・希少性に基づいたビットコイン価値のモデル化(MEDIUM:Modeling Bitcoin's Value with Scarcityの日本語訳)
・話題のビットコインの価格モデル、ストック対フローモデルの紹介(木村公認会計士事務所)
・Assessing cryptocurrency with Yale economist Aleh Tsyvinski (Yell News)
・仮想通貨のSharpe Ratioは株式より高い、イェール大経済学教授が算出(bitbank)
・投資の収益性を評価する指標 – シャープ・レシオの紹介(木村公認会計士事務所)
・シャープレシオとは(myINDEX)
・シャープレシオのわかりやすい説明、計算方法や目安の数値のまとめ(1億人の投資術)
・シャープレシオ(効率係数)(大和投資信託)
(2)ブロックチェーンが変える、信用ポイントベースの社会について(藤本 真衣 氏)
「ミスビットコイン」こと藤本氏による、お金ではなく「信用ポイント」によって社会が回る世界のお話です。

失礼ながら、「ミスビットコイン」という「怪しげな肩書きを名乗っておられる方」という認識だったので、怪しげな方なのかな?と誤解していましたw
お話を聴いてみるとめっちゃマトモな(笑)方で、むしろ色々と空気も読めるわ話される内容も面白いわで個人的に藤本氏の株が爆上がりでしたw
信用ポイントベースの社会
この世界観の肝は、「行いや信用で利用権を買う」というところです。(この世界ではこのことを「買う」とは言わないかも知れません)
「お金」は登場せず、要するに「良いことをする人が得をする」設計の社会です。
ブロックチェーンによりこういう世界観が実現する可能性があり得るという指摘で、ただし、以下の3点に注意が必要であると言及しておられました。
・Centralizasion v.s. Decentralization → 誰かに利益が集中しない設計の必要性。
・Majority Fever v.s. Intelligence → 多数決で間違う可能性の考慮。
・re-Challengeable → ダメになってもやり直せる設計の必要性。
この「信用ポイント」という世界観で、時雨沢恵一によるライトノベル作品『キノの旅』に出てくる「徳ポイント【リンク先ネタバレ注意!!】」の話を思い出しました。
『キノの旅』にある話としては「一定以上良いことをしたら何をしても良い」ような設計になっていたのが不味いんだと思いますが、「何ができるか?」という設計は慎重に行われるべきです。
他にはアニメ作品『PSYCHO-PASS サイコパス』ではAIの判断により「犯罪分子(=良くない行いをしそうな人)」が社会的に排除される世界観で物語が展開します。
「re-Challengeable」につながるのだと思いますが、何らかの社会的判断により(特に当人が理不尽と思える方法で)「信用ポイントを失った人」に挽回のチャンスがなければ、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)開設者ひろゆき氏がいう「無敵の人」の発生を助長しかねません。(この考えに引きずられ過ぎるのも注意が必要という指摘もあります)
こういった観点も含め、現実世界へ実装はインセンティブ設計にかなり注意を払う必要があるかと思います。
個人的な考えだと、「お金が不要な世界観」は技術が一定水準を超える必要があると思います。
「人間が(健康で文化的に)生きるために必要なことはすべて機械だけでできる」という技術水準が必要だと考えます。
ソビエトが失敗した点もここにあって、まずは「民衆の働くモチベーションに左右されず社会が成り立つ」世界が必要だと思っています。
戦争を減らすにはさらなる技術水準が必要で、それは「各人が望むものが常に手に入る」リソース分配が成り立つ技術水準です。
こうなって初めて戦争がなくなる世界観が見えてくると思います。
ただしここでも注意が必要で、一定の確率で「すべてを手に入れたい」タイプの人が居て、彼らにとってはこの技術水準ですら満たされません。
これらを踏まえると、我々は技術の進歩に注力する必要性を感じます。
しかも必要な技術水準に達するためには、落合陽一氏がいう「ソフトウェア」の発想で、「機械を作る機械」のようにどんどんメタな構造で機械化される必要があると考えています。
(参考)
・ミスビットコインの仮想通貨との出会い(あたらしい経済)
・民主主義の利点、または多数決の恐怖 (note)
・川崎19人殺傷事件「無敵の人がやった」という物語にひそむ危険性(現代ビジネス)
・コンピュータで人間も制御できる!? “現代の魔法使い”落合陽一さんが見据える未来とは(LiFeneT JOURNAL online)
・落合陽一×中谷一郎「どれだけロボットが進化しても、人間は雑用から解放されることはない」(BEST T!MES)
(3)Al+ Stack & Emeth分散型個人情報ネットワークと分散コンピューティング(西村 祥一 氏)
株式会社オルツCTO西村氏による、「自分の代わりに仕事をしてくれるAI」を作る話です。

紹介されたのは、自分の情報をAIに覚えさせることで「自分のコピー」を作ってやろうというプロジェクトです。
しかも、「全人類分のAIクローンを作る」というかなり野心的な内容でした。
会場では到達点をイメージした世界の動画が流されたのですが、これがかなり未来的でワクワクする内容でした。
技術的にもかなり面白くて、ブロックチェーンはStackという仕組みの中で(私の理解が正しければ)「記憶の真正性管理」みたいな使われ方をするようでした。
このブロックチェーンに刻まれたデータを読み取るための秘密鍵を「自分の子孫に受け継ぐ」という発想がまたSFっぽくて好みでしたw
ここで語られた未来像としては、キアヌ・リーヴス主演の映画『マトリックス』やスタジオリッカのアニメ作品『イヴの時間』を思い出しましたw
『マトリックス』という意味ではこの映画にある「ディストピア感」、『イヴの時間』という意味では「ロボット倫理」的な観点で議論の余地がありそうだなぁと思いました。
個人的には後者がより面白いと思っていて、記憶を植え付けられまくった結果「AIは自我を持つのか?」といったあたりにとても興味があります。
自我が発生するためには記憶以外に何らかの機構が必要な可能性もありますが、蓄積された記憶をベースに「機械的」判断をされた結果は、それは果たして「自我と区別がつくのか?」も疑問です。
(参考)
・全人類の「デジタルクローン化」を目指す、オルツの最新技術(ASCII STARTUP)
まとめ
2019/11/17に開催されたBlockChainJam2019に参加したので、レビューをしてみました。
ひと言でいうと面白かったです(小並感)
門外漢の私としては、これまで得られていなかった知識をかなり得ることができて満足です。
来年も(あれば)ぜひ参加したいです!
ちなみに当日はハッカソンの発表やPR TIMESをライブ投稿するパフォーマンスなんかもあって、こういうのもまた面白かったです。

講演の内容はにわタコさんにより書き起こしされているので、気になる方にはこちらをオススメします!
鬼のようなスピードで仕上げておられて驚愕でしたw
そんなわけで、運営の皆さん良いイベントを開いてくださってどうもありがとうございました\(^o^)/
次回も期待しています!
テーマ : 展示会、イベントの情報
ジャンル : 学問・文化・芸術